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2020-07-01

東海道新幹線 フルモデルチェンジ

07-01 「N700S」デビュー

東海道新幹線で13年ぶりのフルモデルチェンジとなる
新型車両「N700S」の営業運転が1日から始まり
東京駅には早朝から鉄道ファンが集まりました。

1日営業運転がスタートした「N700S」は、東海道
新幹線としては6代目の車両で、13年ぶりの
フルモデルチェンジとなります。

東京駅の新幹線ホームには新型車両を一目見ようと
早朝から鉄道ファンが集まり、午前5時半に改札が
開くとホームに駆け上がり、早速真新しい「N700S」
の姿をスマートフォンなどで撮影していました。

ホームでは、新型車両の1番列車の出発に合わせて
記念の式典が行われ、JR東海の金子慎社長が
「N700Sはすべての面で最高の性能を有している。
これまでにない上質な乗り心地での旅行を楽しんで
いただきたい」とあいさつしました。

そして午前6時ちょうどに東京駅の駅長が出発の合図
を行うと、「N700S」は博多駅に向けて出発しました。

「N700S」は営業最高速度は時速285キロとこれまで
と変わりませんが、従来の車両と比べて騒音や振動が
低減されていて、乗り心地が向上しているのが特徴です。

「N700S」は4編成で運用がスタートし、JR東海は
今後3年間で合わせて40編成を投入することにしています。

ホームでは鉄道ファンが撮影
東京駅の新幹線ホームには、新型車両の1番列車を一目
見ようと全国各地の鉄道ファンが集まりました。

横浜市から祖母と訪れた小学4年生の男の子は、「新幹線
がとても大好きで、いつもより2時間早く起きてやって
きました。車両はとてもかっこよく、新幹線は代々
僕の相棒ですが、N700Sは新しい最高の相棒になりました。
これから1番列車に乗って乗り心地も体感して学校のみんな
に自慢したい」と話していました。

また、42歳の会社員の男性は、「真新しい車両ですばらしい。
私の新幹線愛は30年以上で、きょうは会社を休んで1番列車
を体感します。とても興奮しています」と話していました。

「N700S」とは
「N700S」は、東海道新幹線としては6代目の車両で
13年ぶりのフルモデルチェンジとなります。

JR東海がこれまでに開発した技術を結集させた車両で
「N700S」の「S」は「Supreme」の頭文字から
とったものです。
2年前の平成30年から試験車による走行試験を続けていました。

新型車両は海外への本格的な販売も視野に入れて開発された
もので、東海道新幹線の基本である16両編成以外にも
12両や8両などさまざまな車両数で編成を組むことが可能
となっています。

特徴は”過去最高の乗り心地”
「N700S」の特徴は東海道新幹線の車両としては”過去最高”
とも言われるその乗り心地です。

「N700S」の「S」は“最高の”を意味する「Supreme」
の頭文字からとったもので、車両を開発したJR東海では特に
その「乗り心地」にこだわったとしています。
このため「N700S」には車体の「揺れ」と「騒音」を極限まで
抑えるための新たな技術が大きく2つ導入されています。

1つ目は先頭車両の形状で、「デュアルスプリームウィング形」
と呼ばれる形状が採用されています。左右のヘッドライトの
奥の部分にエッジが立てられ、これらにより空気抵抗を減らす
ことが可能となったということです。

現在のN700Aと比べて走行時の騒音が小さくなったほか
揺れの原因となっていた最後尾の車両で発生する「空気の渦」
も低減しました。

2つ目が揺れを抑える制振装置です。これまでの制振装置は
ダンパーのみでしたが、今回導入された「フルアクティブ
制振制御装置」ではダンパーに小型モーターと油圧ポンプ
がつけられていて、揺れと逆の力を発生させ、揺れを打ち
消すといいます。

JR東海のシミュレーターで行われた実験では、これまでの
制振装置だと座席のテーブルに置いたペットボトルの中身は
左右に揺れていましたが、「フルアクティブ制振制御装置」
の場合は、中身はほとんど揺れませんでした。

N700Sにはこの制振装置が先頭車両や最後尾の車両など
合わせて7か所につけられているということです。
先頭車両は5万種類を超える形状から選ばれる
新たに開発された先頭車両の形状、「デュアルスプリーム
ウィング形」は車両の揺れや騒音を抑えるため5万種類を
超える形状の中から選び抜かれたものでした。

開発が行われたのは愛知県小牧市内にあるJR東海の
研究施設です。
ここには走行中の車両を再現できるシミュレーターや
試験装置などがあり、新幹線開発の心臓部ともいえる
施設です。

その中にあるのが「風洞」と呼ばれる装置です。
ここでは、20分の1サイズで作成した先頭形状の模型に
時速300キロでの走行時の空気抵抗に匹敵する
風速80メートルの風をあてて実験を行うことができます。
実際に模型に風をあてて実験することで、車両のどの
部分からどれだけ騒音が出ているのか測定できるほか
空気の流れが悪い場所を解析する事が可能だという
ことです。

「N700S」の開発では模型実験を繰り返し、5万種類を
超える形状の中から最も空気抵抗が少なく騒音が
小さかった「デュアルスプリームウィング形」が選ばれ
たということです。

新型車両開発・設計最高責任者のJR東海上野雅之執行
役員は「今までの技術をすべて結集し、最新技術組み
合わせ、『S』の名前にふさわしい車両になった。
今までにない上質な乗り心地、さらに快適な空間をぜひ
体験してほしい」と話しています。

先頭の形状部分は職人の手作り
最新技術を結集して開発された先頭形状、「デュアルス
プリームウィング形」。それを製造するのに欠かせない
のが実は職人の「たくみの技」です。

車両メーカーの「日本車輌」は、東海道新幹線が開業した1
964年からこれまでに4000両を超える新幹線車両を製造して
いる国内最大手のメーカーです。
今回の「N700S」の製造も担っています。

新幹線の車両は骨組みにアルミでできた外板を溶接して
組み立てますが、複雑な流線型の先頭形状の部分は実は
特別な技術を持つ社員が1両1両、手作業で作っています。
特に難しいのが、外板を骨組みに溶接したのあとに行う
研磨の工程です。

表面にできるわずかな凹凸を指先や手のひらの感覚のみ
で感じ取り、専用の工具を使って角度などを微妙に
変えながら少しずつ丁寧に削っていきます。

ミリ単位の作業で、表面の磨きなど先頭形状を仕上げるの
に1両あたりおよそ3日間かかるといいます。

この会社にはおよそ2000人の社員がいますが、この技術を
持つ社員は現在は5人しかいないということです。

日本車輌の社員で先頭形状の製造を担当する天野託実さんは
「研磨は人に教えられてできるものではなく自分の感覚で
やるしかない。研磨する工具は自分の指先のような感覚なの
で思った通りに削る事が出来ます」と話していました。

「N700S」はいったい何代目?
インターネット上ではこんな意見も見られました。

JR東海の担当者に聞いてみました。

JR東海の広報担当者に疑問をぶつけるとー。
「東海道新幹線としては『NN700S』は6代目となります」
記者が想定していた数字と違っていたので、さらに詳しく
聞いてみました。

すると、JR東海としては、初代が0系、2代目が100系
3代目が300系、4代目が700系、5代目がN700Aタイプ
そして今回のN700Sを6代目とカウントしていると
いうことです。

あれ、でも、あの500系はどうなるのか、それにN700SA
“タイプ”って何?JR東海の担当者からは次のような
回答でした。

「500系についてはJR西日本が投入した車両なのでJR東海
としては東海道新幹線にはカウントしていません」「5代目の
N700SAタイプは、N700系とN700Aの2つの車両を指しています。

N700AはN700系を改良した車両なので、6代目とは考えて
いません」では今回のフルモデルチェンジとブラッシュアップ
は何が違うのか、尋ねてみるとー。

「大きなポイントは先頭車両の形状や駆動システムなど基本的
な設計や性能が進化しているかどうかです。

jr東海としてはフルモデルチェンジした車両のみ、何代目
としてカウントしています」

「N700S」は何が変わった?
13年ぶりのフルモデルチェンジとなった新型の東海道新幹線
「N700S」は現在の車両とどう違うのか、まとめました。

まずは外観です。現在の「N700SA」と比べると一見、これまで
と変わらない感じがしますが、先頭部分は若干、左右にエッジ
を立てた形状になっています。「デュアルスプリームウィング形」
という形状が採用されていて、これまでより騒音や揺れを低減
させているといいます。

また、ヘッドライトには東海道新幹線としては初めて「LED
ライト」が採用されています。車体の横には金色で「N700S」
の文字や、「S」をイメージした青色のラインが描かれています。

走行の基本性能も進化しています。営業最高速度は時速285キロ
とこれまでと変わりませんが、試験走行では時速360キロを超える
スピードを記録しています。ブレーキシステムも改良され、地震
発生時のブレーキ距離は「N700SA」よりも5%短縮されました。

また自然災害などで停電しても自力で走行できるバッテリーを搭載
していて、停電でいったん止まっても避難しやすい場所まで簡単
に移動することができます。

一方、車内の環境も大幅に改善されました。これまで窓際の席に
しか無かったコンセントがすべての座席のひじ掛けに取り付け
られたほか、リクライニング機能はより快適な座り心地を追求した
結果、背もたれに連動して座面が数センチ沈み込むようになっています。

また車内表示は、LEDからより精細な液晶ディスプレーに変更
され画面の大きさも1.5倍になり、より見やすくなりました。

さらに荷物を載せる荷だなには置き忘れ防止のための照明システム
が導入され、車内トイレも最大で20%ほど広くなるなど利便性や
快適性が向上しています。

セキュリティー対策も強化され、防犯カメラは車両の両端だけ
だったのが天井部分にも設置され、1両当たり6台に増設されました。

    
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