長寿の秘訣 自己啓発>> ニュ-ス >> トヨタの燃料電池車「MIRAI」モデルチェンジ
新着記事一覧
トヨタの燃料電池車「MIRAI」モデルチェンジ
11-25 新型プロトタイプ試乗記印象は「実にナチュラル」
MIRAIは、電気でモーターを回して走るので、分類的にはEV。
水素タンクを備え、水素と、外部から取り入れた酸素を
電気化学反応させ電気(エレクトロン)を作り、それを
使ってモーターを回す。燃料電池車とかFCV
(フューエルセルビークル)と呼ばれる。
水素ステーションでは、ガソリンなどの化石燃料と
同じぐらいの速度で充填(じゅうてん)できるため
電気自動車のような手間がかからないのがメリットだ。
ただ、水素の扱いがやや難しいのと、現時点では法規制
がそれなりに厳しく、水素ステーションの数が限られて
しまうのがデメリット。
そんななかで、トヨタでは2014年に早くもMIRAIの現行型
を発売。それにホンダが「クラリティフューエルセル」
(16年)で続いた。現在、日本で乗れる燃料電池車は
メルセデス・ベンツGLC F-Cellや、正式発売はないものの
カーシェアリングに提供されているヒュンダイ・ネッソ
など、選択の幅が広まってきているのだ。
今回私が乗った新型は、まだ発売前の「プロトタイプ」
と銘打たれたモデル。とはいえ、発売は2020年内といい
おそらくかぎりなく量産車に近いだろう。
そして、運転しての印象は、実にナチュラル。
速い、楽しい、というものだった。
実際に「(新型で)目指したのは本当に欲しいと思える
クルマ」と開発の陣頭指揮をしたトヨタ自動車のチーフ
エンジニア、田中義和氏は、富士スピードウェイの
ショートコース(小さなサーキット)を使った試乗会場で
そう語ってくれた。
「初代はFCVであることがすべて、となってしまった感が
あります。2代目は、なにも知らずに乗って“いいね、
このクルマ”と思ってもらいたいと開発。プロポーション
走り、居住性、水素積載量、すべてにこだわりました」
田中さんは「新型MIRAIはドライバーズカーとして作りました」
と言う。つまり、運転して楽しいクルマ、ということだ。
そのため、現行型ではモーターをフロントに搭載した
前輪駆動であるメカニカルレイアウトを採用しているが
驚いたことに新型ではそれを大胆に変更。
モーターをリアに搭載した後輪駆動としてしまった。
水素タンクは、現行の2本から3本に増やしている。
目的は配置の自由度をあげるためで、前後比で50対50という
スポーツカーにとって理想的な重量配分を達成しているのだ。
実際に速い。走り出しは、駆動用バッテリーが電気モーターを
支援するため、トルクが積み増される。速度が乗ると燃料電池
のみが働く。途中、追い越し加速が必要なときなどでアクセラ
レーター(アクセルペダル)を強めに踏み込むと、バッテリー
がモーターにパワーを供給するというシステムだ。
サーキットなのではっきりとはいえないものの、ボディーロール
を抑えたフラットライドもよい。
カーブを曲がっていくとき、そう大きくステアリングホイール
を動かさなくても、すーっとクルマのノーズが内側に入っていく。
電気モーターゆえ、アクセラレーターの踏み込み量への反応が
すばらしくよい。アクセラレーターに載せた足の力を弱めると
回生ブレーキといって、バッテリーへ充電するシステムが働く。
その分、車体にはブレーキがかかる。
MIRAIプロトタイプでは、回生ブレーキの利きも適度で、不自然
な感じはなし。カーブがたくさんあるサーキットを走っている
とき、ブレーキと加速の繰り返しのなかで、自分の思い通りの
加減速ができるのも、大きな美点だと強く感じた。
カーブの出口が見えた時点で加速を始めるとき、後輪が車体を
押しだしていく気持ちよさは、ドイツの後輪駆動のスポーツ
セダンもかくや、というもの。全長が4975ミリのファストバック
スタイルのセダンで、バランスのとれたプロポーションゆえ
落ち着きすら感じさせるものの、実際はヤンチャにも走れるのだ。
日常的な使い勝手では、水素タンクの充填圧力が上がり、同時に
FCシステムの性能アップと、モーターの出力増が謳(うた)われる。
それによって、走りの性能と、航続距離とが共に向上。
これも、特筆しておきたい。
新型MIRAIのモーターは134kW(現行は113kW)で、航続距離は
約850キロ。関西方面は水素ステーションがある程度設置されて
いるので、東京から大阪まで楽々行ける、と開発陣は胸を張る。
もし私が冒頭の友人のように、水素ステーションの近くに住んで
いたら、まさに現実的な選択として購入を考えたくなる数字なのだ。
ほかの燃料電池車もそれなりによく走るとはいえ、開発者の狙い通り
どこまでもスムーズな加速感とか、サーキットまで楽しめてしまう
運動性能とかは群を抜いている。クラウンのハイブリッド車のシステム
を一部共用するなど、社内のシナジーを最大限活用し、燃料電池車
のあたらしいスタンダードを作りあげてしまった技術力には感心
させられた。
価格は未定とのこと。まあ、安くはなさそう。燃料電池車が欲しい友人
には、貯金を始めることを勧めておこう。
MIRAIは、電気でモーターを回して走るので、分類的にはEV。
水素タンクを備え、水素と、外部から取り入れた酸素を
電気化学反応させ電気(エレクトロン)を作り、それを
使ってモーターを回す。燃料電池車とかFCV
(フューエルセルビークル)と呼ばれる。
水素ステーションでは、ガソリンなどの化石燃料と
同じぐらいの速度で充填(じゅうてん)できるため
電気自動車のような手間がかからないのがメリットだ。
ただ、水素の扱いがやや難しいのと、現時点では法規制
がそれなりに厳しく、水素ステーションの数が限られて
しまうのがデメリット。
そんななかで、トヨタでは2014年に早くもMIRAIの現行型
を発売。それにホンダが「クラリティフューエルセル」
(16年)で続いた。現在、日本で乗れる燃料電池車は
メルセデス・ベンツGLC F-Cellや、正式発売はないものの
カーシェアリングに提供されているヒュンダイ・ネッソ
など、選択の幅が広まってきているのだ。
今回私が乗った新型は、まだ発売前の「プロトタイプ」
と銘打たれたモデル。とはいえ、発売は2020年内といい
おそらくかぎりなく量産車に近いだろう。
そして、運転しての印象は、実にナチュラル。
速い、楽しい、というものだった。
実際に「(新型で)目指したのは本当に欲しいと思える
クルマ」と開発の陣頭指揮をしたトヨタ自動車のチーフ
エンジニア、田中義和氏は、富士スピードウェイの
ショートコース(小さなサーキット)を使った試乗会場で
そう語ってくれた。
「初代はFCVであることがすべて、となってしまった感が
あります。2代目は、なにも知らずに乗って“いいね、
このクルマ”と思ってもらいたいと開発。プロポーション
走り、居住性、水素積載量、すべてにこだわりました」
田中さんは「新型MIRAIはドライバーズカーとして作りました」
と言う。つまり、運転して楽しいクルマ、ということだ。
そのため、現行型ではモーターをフロントに搭載した
前輪駆動であるメカニカルレイアウトを採用しているが
驚いたことに新型ではそれを大胆に変更。
モーターをリアに搭載した後輪駆動としてしまった。
水素タンクは、現行の2本から3本に増やしている。
目的は配置の自由度をあげるためで、前後比で50対50という
スポーツカーにとって理想的な重量配分を達成しているのだ。
実際に速い。走り出しは、駆動用バッテリーが電気モーターを
支援するため、トルクが積み増される。速度が乗ると燃料電池
のみが働く。途中、追い越し加速が必要なときなどでアクセラ
レーター(アクセルペダル)を強めに踏み込むと、バッテリー
がモーターにパワーを供給するというシステムだ。
サーキットなのではっきりとはいえないものの、ボディーロール
を抑えたフラットライドもよい。
カーブを曲がっていくとき、そう大きくステアリングホイール
を動かさなくても、すーっとクルマのノーズが内側に入っていく。
電気モーターゆえ、アクセラレーターの踏み込み量への反応が
すばらしくよい。アクセラレーターに載せた足の力を弱めると
回生ブレーキといって、バッテリーへ充電するシステムが働く。
その分、車体にはブレーキがかかる。
MIRAIプロトタイプでは、回生ブレーキの利きも適度で、不自然
な感じはなし。カーブがたくさんあるサーキットを走っている
とき、ブレーキと加速の繰り返しのなかで、自分の思い通りの
加減速ができるのも、大きな美点だと強く感じた。
カーブの出口が見えた時点で加速を始めるとき、後輪が車体を
押しだしていく気持ちよさは、ドイツの後輪駆動のスポーツ
セダンもかくや、というもの。全長が4975ミリのファストバック
スタイルのセダンで、バランスのとれたプロポーションゆえ
落ち着きすら感じさせるものの、実際はヤンチャにも走れるのだ。
日常的な使い勝手では、水素タンクの充填圧力が上がり、同時に
FCシステムの性能アップと、モーターの出力増が謳(うた)われる。
それによって、走りの性能と、航続距離とが共に向上。
これも、特筆しておきたい。
新型MIRAIのモーターは134kW(現行は113kW)で、航続距離は
約850キロ。関西方面は水素ステーションがある程度設置されて
いるので、東京から大阪まで楽々行ける、と開発陣は胸を張る。
もし私が冒頭の友人のように、水素ステーションの近くに住んで
いたら、まさに現実的な選択として購入を考えたくなる数字なのだ。
ほかの燃料電池車もそれなりによく走るとはいえ、開発者の狙い通り
どこまでもスムーズな加速感とか、サーキットまで楽しめてしまう
運動性能とかは群を抜いている。クラウンのハイブリッド車のシステム
を一部共用するなど、社内のシナジーを最大限活用し、燃料電池車
のあたらしいスタンダードを作りあげてしまった技術力には感心
させられた。
価格は未定とのこと。まあ、安くはなさそう。燃料電池車が欲しい友人
には、貯金を始めることを勧めておこう。
trackback
コメントの投稿